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香港に旧正月がやって来る!

香港のビッグイベントといえば旧正月。暦によって毎年時期は変わるが、今年の旧正月は211()が日本でいう元旦(香港では正一)となり、15()までが祝日となっている。多くの企業がこの旧正月を中心に、日本と同じように長めの休暇をとるのが慣例だ。

旧正月の一か月ぐらい前から、香港の街はその準備に入っていく。ショッピングモールやオフィスビル、コンドミニアムには旧正月の飾り付けがお目見えするほか、スーパーマーケットにはそれらしいBGMが流れ、旧正月のムードを盛り上げる。飾り付けの特徴は、縁起が良いとされる赤色のものが中心であるため、街が何となく赤色に染まる感じがする。

香港にもお年玉の文化があるが、そのスタイルは日本とはかなり異なる。お年玉は利是(ライシー)と呼ばれ、基本的に親戚や家族、身近な身の周りの独身者に渡す。つまり会社などでは、20代の既婚者が上司である40代の未婚者に渡すという珍現象(?)が発生することも。また、自分が住んでいるコンドミニアムのコンシェルジュや警備員、行きつけのレストランやバーのスタッフなど、日頃お世話になっている方々にも渡すのが一般的だ。金額は20HKD(300)から50HKD(700)で、一人に対して夫婦2人がそれぞれ渡す。

面白いのが、旧正月の前には利是(ライシー)の袋(日本のお年玉袋みたいなもの)を専門に販売する期間限定のお店が街のあちこちに突如出現し、銀行では旧正月の10日前ぐらいから20HKDの新札を交換する窓口ができ、長い行列となる。さらに、旧正月中に赤色の下着を身に着けるとその年が幸福になると伝えられることから、ファッション系のショップには赤色の下着が並ぶ。

その一方、旧正月の期間中は、髪の毛を切るのと靴を買うのはタブーとされる。そのため、旧正月の2週間前ぐらいから美容院は大混雑で、スタッフの言葉によると、前年の12月末から旧正月までが、一年で最もかき入れ時なのだそう。また、靴は広東語ではタメ息と同じ発音であるため、一年中心配事が続いてしまうと言われているので、購入してはいけないのだ。

国や地域が異なれば正月文化も異なるが、めでたいことに変わりはない。さあ、もうすぐ香港に旧正月がやって来る!

 

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