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香港銀行

Hong KongのIDカードとは

日本のマイナンバーカード制度。一部では、個人情報が漏洩するとの心配の声も聞かれ、なかなか普及が進まないことは周知の事実。でも、海外に目を向けてみると、IDカードを採用している国は実に多く、香港でも導入されている。

就労目的などで香港に居住している外国人(家族も含む)にも、顔写真が入ったIDカードが発行され、15歳以上は外出するとき常に携帯することが求められている。そして違反者には5,000香港ドル(7万円)の罰金が課せられるのだ。夜、バーにいきなりイミグレーションの職員が複数で入ってきて、居合わせた客全員のIDカードをチェックすることもあり、私自身も何度か提示を求められた経験がある(IDカードがない観光客などはパスポートを見せればOK)

Hong KongのIDカードには

香港のIDカードにはICチップが組み込まれていて、かなりの個人情報がそこに詰め込まれているはずだ。たとえば、日本では銀行の窓口で現金を引き出す場合、通帳と印鑑が必須だが、香港では自分のIDカードの提示とサインだけで現金が引き出せてしまう。つまり、IDカードには銀行口座の情報が入っているのだ。余談だが、みずほ銀行が通帳を発行するのに1100円の手数料を取るというニュースを最近見たが、香港にはすでに銀行の通帳は存在しない(※ただし昔発行された限られた口座には通帳がある)

香港の銀行

新型コロナにより日本国民全員に10万円が給付された時、その事務処理の混乱が話題になったのは記憶に新しい。香港では永久居民のID(※外国人でも各種条件を満たせば永久居民IDの取得が可能)を持つ18歳以上に1万香港ドル(14万円)が支給されたが、その申請方法は口座を持っている銀行のホームページを通してからがメイン。オンラインでごく簡単に申請ができ、しかも2週間後にはきちんと自分の口座に振り込まれていた。特に大きな混乱はなかったので、これはIDカードに銀行口座の情報が紐づいていたからだと推察できる。

個人情報は確かに心配だが、この一枚の小さなカードは、便利であることは間違いない。

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