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梅雨の天気図

梅雨ってそもそもどういうこと?

今回は、梅雨について話をさせて頂きます。皆さん、実は、西日本と東日本では梅雨の雨の降り方に違いがあるのをご存知ですか。同じ日本でなぜなのと思う方も多いでしょう。

まず梅雨とは、停滞前線でもある梅雨前線が停滞することで発生する気象現象です。この様な気象現象が発生する場所は東アジア限定され、この地域に特有なものです。

前線とは?

天気予報などでよく耳にする前線とは、一般的に寒気と暖気の境界線上に発生する気象現象です。寒気が暖気よりも強く、押すように暖気の下側に入る型をとるのが寒冷前線と呼ばれ、逆に、暖気が寒気よりも強く、押すように寒気の上側に入る型をとるのが温暖前線と呼ばれます。停滞前線とは、寒気と暖気の強さが同程度で、なかなか動かず、文字通り停滞する前線です。図にもありますが、低気圧は一般的に、温暖前線と寒冷前線を伴うものですが、その2つの前線が追いついてしまって、一体になってしまったものが閉塞前線と呼ばれるものです。

寒冷前線と温暖前線

西日本と東日本では雨の降り方が違う

それでは、冒頭の日本での梅雨の違いについてです。西日本での梅雨の雨の降り方は、非常に激しい降り方で、時として豪雨となることも多いのですが、東日本での梅雨の雨の降り方は、しとしとと降る「地雨」と呼ばれる雨になります。これらの違いの原因は、それぞれの周辺にある気団(空気の塊)の違いによるものなのです。

梅雨の語源

「梅雨」の語源についてです。諸説あるのですが、よく言われるのは、中国から『梅雨(ばいう)』として伝わり、江戸時代より『つゆ』と呼ばれるようになったというものです。『日本歳時記』には『此の月淫雨ふるこれを梅雨(つゆ)と名づく』とあります。中国では、カビの生えやすい時期の雨という意味で、元々『黴雨(ばいう)』と呼ばれていたようですが、カビでは語感が悪い為、同じ『ばい』で季節に合った『梅』の字を使いて『梅雨』になったという説です。また他では、『梅の熟す時期の雨』という意味で、元々『梅雨』と呼ばれていたとする説があるそうです。

日本で『つゆ』と呼ばれるようになった由来は『露』からと考えられますが、梅の実が熟し潰れる時期であることから、『潰ゆ(つゆ)』と関連づける説もあり、梅雨の語源には未詳部分が多いということのようです。

梅雨前線の上にはジエット気流

梅雨前線の上空には、「ジェット気流」と呼ばれる偏西風が流れていることをご存知ですか。この偏西風は、気圧が200hPaの上空、高度が約10Kmで旅客機が飛ぶ高度と同じ高さです。この偏西風は、100m/秒の速さで、時速に換算すると360Kmとかなりの高速で吹いている風です。海外へ行く場合、行きと帰りで飛行時間が異なる原因でもありますが、梅雨前線との関係も深いのです。この偏西風が、日本においては、冬には南を流れており、徐々に北上し、梅雨の頃に日本列島の中心を通り、夏には北を流れており、徐々に南下していきます。これが日本に四季がある原因の一つとも言われています。
通年では、この偏西風は日本列島を横切る形で流れていますが、今年の場合、蛇行していて、梅雨真っ只中ではありますが、その影響で今年の梅雨は、例年とは少し異なる気象現象が現れているように思います。

梅雨時期のお肌ケア

梅雨の時期に肌に対して注意することは、高湿度による皮脂分泌と紫外線です。皮脂分泌により、メイク崩れが起こりやすくなりますので、収斂化粧水で毛穴を引き締めたり、皮脂吸着パウダーの配合された下地やファンデを使うと良いと思います。梅雨空でなぜ紫外線と思うかもしれませんが、実は、今、日本列島から一番近いところを太陽が移動しています。さらに曇りでも紫外線は降り注いでいるのです。夏場のケアだけでなく、この時期のケアも大切です。美しい肌のために頑張りましょう。

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